柳田国男『遠野物語・山の人生』(岩波文庫)改版

今日、書店で上掲書を見かけた。岩波文庫版は少し紙が焼けたようなものばかりだったので「おお、綺麗な本を買える」と思い、手に取って見ると……新字・新仮名になっているではないか。

「今日では旧字旧仮名ではどうにも読めないという人が多いという事情によって」みたいなことが書いてあるのだが。うーむ、残念。べつに旧字旧仮名が正しいとは思っておらず、現代の文章を書くのに旧字旧仮名を使う人には違和感があるのだが*1、オリジナルが旧字旧仮名ならば、やはり旧字旧仮名が嬉しいのだ。

無念だが買わずに帰った。

*1:もちろん書き手の勝手だが、語彙・語法が完全に現代のものなのに旧字旧仮名というのはどうもムズムズする。