植物工場

はてブには書ききれなかった。

「植物工場」は本当に効率的か 一問一答で考える農業の未来”という記事に関連して思ったこと。

今でもモヤシやカイワレの栽培とかキノコの菌床栽培は半ば工場みたいなものだと思うが。

というのはともかく、植物工場で自給率を上げる、というのは難しいと思うなあ。*1

なぜって、日本国内に建設した植物工場で露地物と勝負になる価格の農作物が作れるようになったら、「それ中国に建てて輸入した方が安くね?」ってことになるだろうから。今、「本物の(工業製品の)」工場だって国外に行っちゃってるわけだし。まあ中長期的には、人件費については日中の差がほぼなくなるのかもしれないが、土地代はどうかねえ。

現在は「中国野菜は農薬が怖くて」というイメージがあるかもしれないが*2、「植物工場は閉鎖系で病原菌や害虫の侵入をほぼ完全に抑えられるから無農薬で行けるんです」という理屈が通るなら、工場が日本にあろうが中国にあろうが関係ないってことにもなるわけだし。*3

ほとんど日保ちしないものを作るとか、「超々新鮮」とか「超高級品」なんてことを売りにするなら国内でやっても商売になるかもしれないが……

*1:本気でそういう主張をしている人がどのくらいいるのか分からないが。

*2:これも将来どうなってるか分からんよなあ。

*3:ポストハーベスト農薬の問題はあるが。

アメリカの紙幣の90%近くにコカインの痕跡が

EulekAlert!の“New study: Up to 90 percent of US paper money contains traces of cocaine”によると*1、5ヶ国(アメリカ、カナダ、ブラジル、中国、日本)の30以上の都市で紙幣を調査したところ、アメリカとカナダでは平均して85-90%の紙幣からコカインが検出されたそうだ。日本と中国は汚染されている紙幣の率が最も低く、12-20%だったとのこと。私の感覚では、それでもずいぶん高い比率のように感じられるが……(ちなみに、日本と中国とでこのような調査が行われたのはこれが初めてとのこと)
それにしても、北米の90%という汚染率は尋常ではない。下記の引用のように、この率は調査した研究者にも意外だったらしい。

"To my surprise, we're finding more and more cocaine in banknotes," said study leader Yuegang Zuo, Ph.D., of the University of Massachusetts in Dartmouth.

New study: Up to 90 percent of US paper money contains traces of cocaine

また、アメリカの場合、汚染された紙幣の比率は2年前の同様の調査での比率から20%近くも上がっているそうだ。Zuo氏は「理由はよく分からんけど、昨今の景気後退と関係あるかも」と言っているようだが、うーん、それはどうなんだろう。
なお、直接コカインの吸引に用いられた紙幣などは別だが、ほとんどの場合、紙幣に付着しているコカインは健康上の、あるいは法的な問題を引き起こすような量ではないとのこと。

*1:以下は学会発表(the 238th National Meeting of the American Chemical Society)の内容のようなので、ま、適当に割り引いて読んでください。

陪審員たちはレイプ被害者のことを理解しない

EulekAlert!の“Jurors fail to understand rape victims”より。

In particular, they found that many jurors expect rape victims to:
- Fight back against their attacker;
- Sustain serious physical injuries;
- Report the offence immediately;
- Appear tearful and distressed when recounting their experiences in court.

Jurors fail to understand rape victims

イギリスでの話のようだが、こうした無理解は日本とあまり変わらないのかもしれない。適切な教育的ガイダンスを行うことでこのような誤解は解消されるともいうのだが、そうしたガイダンスを陪審員に行うようにすると、それはそれで議論を呼んでしまうかもなあ。

買った本

森銑三小出昌洋編『落葉籠 上』(中公文庫)

1000円と文庫にしては高額であるが、森銑三は好きなので。

藤原道長/倉本一宏現代語訳『御堂関白記 上』(講談社学術文庫

もちろん歴史家なら原文で読むのだろうが、素人には現代語訳がありがたい。こちらは1350円とさらに高額だが、本書の性格を考えればそれも致し方なしといったところか。と言うより、よく出版しようと思ったものだ。
政治的な部分にはさして興味がない。当時の暮らしぶりなどを窺えればと思う。

資料捜索中

英語はあんまり好きじゃないが、optical_frogさんの「にわかにはしんじがたい」というエントリに付けたブクマコメント

英文法の参考書だったかマーク・ピーターセンあたりの本だったかでその辺の議論を読んだような記憶があるな。中身は忘れたが(おい)。

が、われながらヒドイと思ったので資料捜索。どうやら

江川泰一郎『英文法解説』(金子書房)

で読んだようだ。

もっとも、念のため学習英和辞典でも確認してみると“I think that ... not ...”と“I don't think ...”では後者が普通という記述があったので、自分の印象に残ったのが本当に『英文法解説』の記述だったのかは分からない。