アメリカの紙幣の90%近くにコカインの痕跡が

EulekAlert!の“New study: Up to 90 percent of US paper money contains traces of cocaine”によると*1、5ヶ国(アメリカ、カナダ、ブラジル、中国、日本)の30以上の都市で紙幣を調査したところ、アメリカとカナダでは平均して85-90%の紙幣からコカインが検出されたそうだ。日本と中国は汚染されている紙幣の率が最も低く、12-20%だったとのこと。私の感覚では、それでもずいぶん高い比率のように感じられるが……(ちなみに、日本と中国とでこのような調査が行われたのはこれが初めてとのこと)
それにしても、北米の90%という汚染率は尋常ではない。下記の引用のように、この率は調査した研究者にも意外だったらしい。

"To my surprise, we're finding more and more cocaine in banknotes," said study leader Yuegang Zuo, Ph.D., of the University of Massachusetts in Dartmouth.

New study: Up to 90 percent of US paper money contains traces of cocaine

また、アメリカの場合、汚染された紙幣の比率は2年前の同様の調査での比率から20%近くも上がっているそうだ。Zuo氏は「理由はよく分からんけど、昨今の景気後退と関係あるかも」と言っているようだが、うーん、それはどうなんだろう。
なお、直接コカインの吸引に用いられた紙幣などは別だが、ほとんどの場合、紙幣に付着しているコカインは健康上の、あるいは法的な問題を引き起こすような量ではないとのこと。

*1:以下は学会発表(the 238th National Meeting of the American Chemical Society)の内容のようなので、ま、適当に割り引いて読んでください。