「古い」常識とか

それだけに、こうした些細なことではあるが、大きなつまずきに繋がりかねない問題を正しく伝えていかねばとならないと思ったしだいです。

温度計の示度に対する浸没の効果

いい先生だなあ。
何十年も前の教科書や専門家向け実験書を読むと、こうした失われつつある、あるいは失われた常識がしっかり書かれていてむしろ新鮮だったりする。

最新の(大学の学部生以上向けの)教科書だと新しいことしか書いていなくて、古いけれども重要な知見が意外に軽い扱いで驚くこともある。数学や物理学、化学ではあまりそういうことはないだろうが、生物学はちょっと怪しいなあ、などと思ったり。日本語の教科書にはページ数が少ないものが多いという状況も、そうした傾向に拍車をかけているのかもしれない。

もちろん、不足している部分については参考文献が挙げられていたりもする。しかし、それらが既に絶版であることも少なくない。大学や研究機関に所属していれば図書館や研究室の蔵書で読めるだろうが、無所属だとそうした文献を読むにはちょっと手間暇(と場合によってはお金)がかかる。在野は辛いやね。